よもやまチョモランマ

DTPのフォントサイズ

DTPにおけるフォントサイズはどのくらいが良いのか?

わたしは長年10ptを基本に考えていたんですが、調べてみると8.5ptとか、意外とみんな小さめの文字で組んでいるみたいです。

たしかに、テキスト情報は最小限にして、キャッチコピーやビジュアルを最大限に活かす、メリハリのあるデザインは、効果的でカッコイイです。

ただ、「見た目オッケーならOK!」と適当な数値にしたり、「俺はキリのいい数字が好きなんだ」と10pt単位にしたり、してしまうと、途端に素人くさい出来上がりになってくるんですよねぇ・・・

多くの人が好ましいと思うものには、法則とか比率というものがはたらいています。

「本文に対して、行間は文字の1.5倍、見出しは1.3倍」というのが、よくいわれるDTPの定石。ひとつ飛ばしに使って、よりメリハリをつけることもあります。

 

▼本文が8.5ptだった場合

8.5pt × 1.3 (130%) = 11.05pt (11pt)

8.5pt × 1.69 (169%) = 14.365pt (14.3pt)

8.5pt × 2.197 (219%) = 18.615pt (18.6pt)

8.5pt × 2.8561 (285%) = 24.27685pt (24.2pt)

8.5pt × 3.71293 (371%) = 31.559905pt (31.5pt)

8.5pt × 4.826809 (482%) = 41.0278765pt (41.0pt)

8.5pt × 6.2748517 (627%) = 53.33623945pt (53.3pt)

 

▼本文が10ptだった場合

10pt × 1.3 (130%) = 13pt (13pt)

10pt × 1.69 (169%) = 16.9pt (16.9pt)

10pt × 2.197 (219%) = 21.97pt (21.9pt)

10pt × 2.8561 (285%) = 28.561pt (28.5pt)

10pt × 3.71293 (371%) = 37.1293pt (37.1pt)

10pt × 4.826809 (482%) = 48.26809pt (48.2pt)

10pt × 6.2748517 (627%) = 62.748517pt (62.7pt)

 

フォント、字送り、余白、グラフィック等の要素もあるから一概には言えないけど、アレンジするにしても基本はおさえておいたほうがいいですよね。

そうは言っても、8.5pt・・・小さすぎやしませんか?

齢40を過ぎると早い人は老眼が入ってきます。かくいうわたしも、最近めっきり小さい文字が見えづらくなりました。人生80年としたら半分は40歳以上。さらに“文字を読む”対象とならない幼児を除き、80歳以上の高齢者を加えれば、圧倒的に「小さい文字が見えづらい」人の方が多いのです。

ユーザビリティの観点からも、そろそろ文字は大きめにシフトしてもいいと思います。

デザイン性より可読性でお願いしたいです。